大事に扱ってもらえない理由
香川県高松市の
強みを引き出す話し方コンサルタント
池田弘子です。
ご夫婦の関係でご相談にお越しくださった
ある女性のお話です。
岡山県からお越し下さったんです。
彼女は結婚して20年。
子供さんが2人います。
彼女はご主人が怖いんだ、と言います。
かっとなって怒り出すと一方的に大きな声で
怒鳴られその声の大きさに心臓がドキドキしてきて
もう何も言えなくなってしまうのです。
言い返すと
さらに大きな声で怒鳴られ
手をあげらそうな雰囲気になり
恐ろしく全身が萎縮してしまうんだそうです。
家に帰ってくると
主人の機嫌が悪くならないように
彼女は気を遣います。
イライラしはじめると
彼女にあたりはじめるので
イライラされないように
一生懸命気を遣うんだそうです。
ご主人は、彼女以外の人に対しては
とてもあたりのいい男性だそうです。
彼女にするような態度は
絶対に外の人には
取りません、と彼女は言いました。
他の人にはとらない態度を
彼女にだけはとる
これは
どういうことだと
思いますか?
つまり
彼女は
なめられているんです。
ご主人は相手を見て
態度を変えています。
この問題は
ご主人の問題ではなく
彼女自身の問題なんです。
職場でも同じようなことが
起こっています。
自分にだけは、嫌な態度を取る人
自分にだけは、ひどい対応をするくせに
自分以外の他の人に対しては
とても丁寧で感じのいい対応をする人
いますよね?
人が集まるところなら
どこででも、こんなことは、起こっています。
人は相手によって
自分の出方を変えていきます。
相手によって態度を変えていきます。
つまり
彼女自身が醸し出している全体の雰囲気が
その態度が相手をイライラさせてしまうんです。
相手からひどい態度や言葉を引き出させてしまうんです。
男性は女性に頼って欲しいと思う生き物です。
男性は女性より強くありたいと思う生き物です。
か弱い女性を守ってあげたいと思う生き物です。
しかし、
そのもうひとつ奥には
この女にはかなわないな
という尊敬の念を持ちたい生き物でも、あるのです。
彼女はビシッと芯がある強い女性だ
と感じた瞬間
男性は、絶対に彼女に対して
軽んじるような態度をとったりは
しません。
心の芯は
ビシッっと立てていて
いざという時は
シャキッとしている女性を感じる時
この人は大切に扱わなくてはいけない存在なんだ
と意識しはじめるのです。
自分の意思もなく
言われたらシュンとなってクヨクヨして
内心は反発しているけれど
怒らさないように一生懸命気を遣って
ご主人を立てている様子を見ていると
実はご主人は余計に腹が立ってくるんですね。
彼女は個人レッスン中に何度も何度も
泣いてしまうんです。
「すみませんすみません」と泣くんです。
「私、すぐ泣いてしまう癖があるんです」と。
まずは泣くのをやめましょう。
自分は何もできない弱い女なんだ
この人がいないと一人でどうにもならない女なんだ
自分は頭も良くないし
もう年だしと
自信もないし
と言う言葉癖をやめましょう。
指摘されることで
ハッと気が付いた彼女でした。
そもそも
あなたは弱くない
ということを知って欲しかったんです。
「お前は弱いんだ」
「お前は何もできないんだ」
という言葉を相手から引き出させてしまっている原因は
彼女の中にあります。
私たち人間は
いろんな面を持っています。
私もそうですし、あなたもそうです。
関わる人によって
自分の優しい面が引き出される時
自分の嫌な面が引き出される時
自分の中からイライラする感情が引き出される時
ってあるんです。
すべては
関係性です。
相手にどう扱われたいのか
先に決めているのは自分です。
自分が自分のことを思っているようにしか
相手は自分のことを扱ってはくれません。
私は弱い
私は自信がない
私は何をやってもダメ
そう、思っていると
一番身近なパートナーは
あなたのことをそう思い、
そのように扱います。
ご主人に怒られないように
ご主人にイライラされないように
家の中で気を遣っているので
彼女はいろんな自分の楽しみごとを
我慢していました。
我慢しているので
その我慢は不満となり
表情に出てくるんです。
その不満の表情を見て子供達は育ちます。
子供は母親の表情を
一番よく見ているんです。
彼女を縛っているのは
一体何なのか?
縛っているものの正体を探るのは
彼女の口から出てくる言葉です。
私との会話によって
引き出された彼女から出てくる言葉そのものです。
流されるように
誰かの言葉に反応し
そのたびにイライラしたり
そのたびに悲しんだり
する人生から
「私の人生の舵取りは私がするんだ」
と決めることです。
結婚して
奥さんになったとしても
彼女の人生は彼女自身が
歩かなければいけないんです。
自分では何も考えられない
という状態から
私が自分で決めて
自分で私の人生をしっかり歩くんだ。
楽しんで歩くんだ。
幸せにするんだ。
と決めるんです。
私が、やる
と自分で決めると
力が湧いてきます。
誰かが私をどこかへ連れて行って
と思っていると
一生、誰かのイライラに反応して
生きていくことになってしまうんです。
誰かの顔色をうかがいながら
生きていかなくてはいけなくなるんです。
3ケ月のレッスンが終わった後
彼女が私にくれた言葉があります。
「先生、私、主人を変えたいと思っていました。
主人を変えるために私はどうしたらいいか
その方法を学ぼうと思っていました。
でも、私だったんですね。
原因が私の中にあったことに気がつきました。
冷静になってみると
それはその通りだなと今は思います。
でも、最初はそう思わなかったんです。
イライラして私に感情的に怒鳴る主人が悪いと
思っていました。
そうさせるように仕向けていたのは私だったってことに
気がつきました。
私、絶対変わります。」
私は今、多くの女性達と関わらせていただき
大きく2つに分かれてきているんだなということを
感じます。
ひとつは
私なんて、自分は弱いんだ
自信がないんだと
自分で自分ことを思い込み
低いセルフイメージを抱えたまま
なんとかこの人生を無事に何事もなく
石橋を叩くようにわたっていければいい
と思っている人
ひとつは
自分には内なる力が無尽蔵に
湧き出ていて
私がやることは全部うまくいくんだ
と思い込めてしまう
高いセルフイメージを持って
どんどん新しいことにチャレンジしていける人
この差は
気が付くかどうか、なんです。
あれ?
私って、こんなに強かったっけ?
と気が付くことができた瞬間
人は変わります。
思い込んでいるだけ
です。
あなたは弱くない。
決して
なめてかかれない存在であって
欲しいんです。
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